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最近話題のPFASとはなんぞや?

最近1日2Lの水を飲むよう心掛けている俺に看過できない問題が舞い込んできた。

令和6(2024)年11月及び12月、宇都宮市が市内の井戸から「PFOS(ピーフォス)及び
PFOA(ピーフォア)」が地下水の暫定指針値を超過して検出されたことを公表した。

基本地下水ではなく水道水を飲む俺だが、健康を維持するための水分補給で健康を害するわけにはいかない。

これを機にしっかりとPFASについて調べ、ここで調べた結果をアウトプットをしていこうと思う。

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記事の目次

  1. PFASとはそもそもどんな物質?
  2. PFASの歴史
  3. PFASの種類多すぎ
  4. PFAS界の番長と裏番長が諸悪の根源
  5. 体を蝕む特性
  6. 日本は濃度基準が緩い
  7. 一昔前のつけが回ってきている
  8. 身近に潜むが、対策はできそう

PFASとはそもそもどんな物質?

そもそもPFASって何ですか?という話だが、

PFASとは、炭素とフッ素の原子を持つ化学物質(ペルフルオロアルキル化合物またはポリフルオロアルキル化合物)の総称である。

これらの化合物は、炭素原子の骨格に複数のフッ素原子が結合した構造を持つ

さっそく専門用語を羅列したが、要はたくさん枝分かれしてる大きな物質である。

PFASの歴史

化学的安定性、撥水性、分解性、など多くの特徴を持つPFASは、暮らしや産業の様々な場面で活用されている。

1938年にデュポン社の研究者、ロイ・プランケットがフッ素樹脂テフロン加工を発見したのが始まりである。他にも、電気・電子産業や、自動車産業の分野で、1950年代後半から使用されるようになった。

そう、PFASはフライパンなどの調理器具など、身近なところでお世話になっている物質だ。

ではなぜ、今更PFASの有害性が指摘されたのか。

PFASの種類多すぎ

オールドメディアはこぞって、「PFASが危ない」「PFASが有害」と報道している。

正しくはあるが間違っている。

正確には、PFASは

1万種類ほどある「完全にフッ素化されたメチルまたはメチレン炭素原子を少なくとも一つ含むフッ素化合物」の総称である。

よって「PFASが危ない」「PFASが有害」は厳密には間違っており、実際に有害な種類は3種類とされている。

フライパンのテフロンに使われているPFASは、1万種ある中で安全性が保証されているものが使われているので安心してほしい。

PFAS界の番長と裏番長が諸悪の根源

PFASの中でも特に有害性ありと判断されたのは以下の3つである。

この3つのうち日本の地下水などで検出されたのが

PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)の2つの化学物質である。

このPFOSとPFOAの2つは、1万種以上のPFASの中でも、ぺルフルオロアルキル化合物に分類される。

8個の炭素原子からなる鎖状構造の末端にスルホン酸基を持つ化合物で

撥水性や耐熱性に優れ泡消火剤や撥水剤として広く使用されてきたが、

発がん性などの健康リスクが指摘され、現在は国際的に規制されている。

この2つは、

PFASの中でも番長と裏番長的な存在であり、性質も厄介極まりない。

体を蝕む特性

さて、このPFOS、PFOAを体内に入れるとどうなるのか。

体内で3年~5年残存し、体内で蓄積され続けてしまう。

その原因は、2つを結ぶC-F結合という共有結合だ。C-F結合は超安定で、水中のなかでも分解されず、数十年~数百年残存すると言われている。

この性質が原因で、今回の地下水PFAS水質汚染が起きてしまったと考えられる。

そしてこの性質は人間の体でも発生する。

加えて、腎臓からも排出されにくいため、肝臓や腎臓を血液循環でループし、ダメージを与え続ける形となってしまう。

この物質の血中濃度が半分になるまでに必要な時間は、PFOSで5年、PFOAで3年と長い時間体内に残存する。

完全に除去するには40年以上かかると算出された研究もあり、異常な残留性を持つ物質であることがわかる。

日本は濃度基準が緩い

ではなぜ、日本各地でPFAS検出地点が多く出てきてしまったのか。

それは

他国と比べ日本の水道水PFAS基準値が緩いことが原因だ。

結果、外的要因からPFASが発生し水道水が汚染されていた事案が多発した。

では、実際の値はいかほどの物なのか。

日本のPFAS基準値は、PFOS、PFOA合わせて50ng/Lとされている。

一方、アメリカの基準値は、PFOS、PFOA合わせて8ng/Lに設定されている。

日本の基準値はアメリカと比較し、数値が緩いものとなっている。

一昔前のつけが回ってきている

日本の基準値はアメリカと比較して緩い。そのつけが今になって牙を向いている。

今回の大規模調査で、基準値を大幅に超過してしまった地域が存在する。

その一つが、大阪府の大阪摂津市である。

この地域の地下水は、

基準値の420倍である21000ng/LものPFAS(PFOS、PFOAのみ)が検出された。

原因としては、主に工業廃水による河川の汚染だ。

ダイキン工業 淀川製作所という工場は、1980年から2012年までPFOAを製造しており、

1999年までPFOA廃水を川に垂れ流していた

26年前までの出来事ではあるが、PFASの残留する性質が害を成してしまっている。

現代に生きる人々の生活に少しずつ近づき、いずれ本格的に牙を向くだろう。

身近に潜むが、対策はできそう

ここまでPFOSとPFOAの危険性について述べてきた。

日本各地で基準値超過をした地域が多く発生したが、

いずれの事案も、地下水や川の水、活性炭から検出されたものだ。

我々が飲む水道水は、しっかり消毒されている場合が多いため、過度に気に掛ける必要はない。

しかし、飲み水から基準値を超えるPFOS、PFOAが検出された事例もあるため、

定期的な水質検査と、浄水器などを付けて日ごろから対策していきたい。

以上で記事は終わり。PFASについての理解を深めていただけたなら幸いだ。

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